komozaruの絵本

子どもの本棚にある本と小学校で読み聞かせをするために選んだ本を紹介します

「王さまと九人のきょうだい」

王さまと九人のきょうだい―中国の民話 (大型絵本 (7))

王さまと九人のきょうだい―中国の民話 (大型絵本 (7))

「王さまと九人のきょうだい」
君島久子訳
赤羽末吉絵
岩波書店、1969年11月
40ページ
読み聞かせにかかる時間 13〜14分
おもしろ度 ★★★★☆

小4の読み聞かせ用に借りてみました。
15分間の読み聞かせにはちょっと長いかも。でも、子どもの前で読んでみたいと思わせる絵本です。

九人の兄弟の名前が力を合わせて、悪い王さまをやっつける話です。
兄弟の名前が面白いです。「ちからもち」とか「ぶってくれ」とか「きってくれ」とか、最初読んだ時は「??」が頭に広がりました。

このちょっと変わった名前、中国語では一体どうなっているんだろうと思い、調べてみました。
ぶってくれが「打不死」(叩いても死なない)、きってくれは「砌不死」(切っても死なない)、水くぐり「淹不死」(溺れても死なない)、くいしんぼうは「吃不飽」(食べてもお腹がいっぱいにならない)、腹いっぱいは「餓不死」(お腹が空いても死なない)、さむがりやが「焼不死」(焼けても死なない)、暑がりやが「冷不死」(寒くても死なない)。訳者、さすがです。すごいです。